誰が教えたわけでもなく、いつの間にか強かった。
隠してきた力は、予想以上に巨大だった。
強くある者の条件を、とても私には受け入れられない。
孤独の中で、全てを引き受けることなど出来ない。
常に付きまとう己の弱さ────。
誇り高く、己の信念を曲げることのない意志。
私の中に、あるはずもない。
単なる称号に過ぎない魔王という名を、捨てることはできない。
だが、私は私でいられるだろうか。
名に縛られてしまうことはないだろうか。
偽り続けてきた本当の己を真実にしてしまうかもしれない。
揺らぐのは弱い心。
私は自由を知らないのだ。
強さを捨ててしまえればよかった。
そうすれば、お前を泣かせたりはしなかったのに…………。
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