これは痛み。
消えることは永遠に叶わない、かすかなうずき。
その笑顔も、声も、仕種さえも……。
思い出さずにはいられない。
重なる銃声も、むせ返るような白煙も、彼女を消し去ってはくれなかった。
一瞬、彼女を忘れていられると思う。
次の瞬間、どうしようもなく罪悪感が湧き上がり、オレの心をさいなみ続けている。
忘れることなど許されない。
確かめたものはただ一つ。
大きすぎる代償と引き換えに……
貴女なしではいられない。
空虚な日々。
渇いた喉。
甘い幸せは戻ることなく、淡く儚く、遠いようで、近いようで────。
轟音が奪う命の存在を希薄にし、死にまみれた両手は決して血に汚れない。
だから、己の流す緋色に息を呑んだ。
一体どれ程の命を、消してきたのだろうか……。
それは痛み。
灼熱に溶ける鉄の如く、とろりと流れて焼き尽くす。
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